シリーズ名 | バリアシラン |
副題 | シラン系表面含浸材 |
概要
「バリアシラン」はアルコキシシロキサンを主成分とした1液型表面含浸材です。コンクリートやモルタル等の多孔質材料へ塗布、浸透させることにより、強固な吸水防止層を早期に形成し、塩化物イオンや水分等の劣化因子の侵入を抑制します。
ローラーや刷毛、スプレーガン等で複数回塗布(2回~3回)することで、新設、既設問わず、コンクリート構造物の延命化に寄与します。
特徴
① 吸水防止性能
反応性シリコーンに複数のシランモノマーをブレンドすることで、従来品よりもコンクリート内部へ深く浸透し、耐久性の高い強固な吸水防止層を形成することを可能にしました。
② 速乾性
溶媒にアルコールを使用することで、塗布後、素早く浸透し、効果の発現が早くなることを重視した配合設計を行っており、干満帯や飛沫帯に位置する海洋・港湾構造物等の潮間の短時間作業にも適用可能となります。
③ 遮塩性能
コンクリート表層部に強固な吸水防止層を形成することにで、水分および塩化物イオンの侵入を大きく抑制することが各種試験で確認されています。この吸水防止層は、長期にわたりコンクリート構造物を保護するため、塩害劣化に対する耐久性を飛躍的に向上させます。
④ 安全性
使用材料は重金属類等有害な物質を一切含まないため、港湾構造物に対する表面処理の際も環境汚染の心配がありません。
用途
コンクリート構造物全般
劣化因子侵入抑制が求められるコンクリート構造物(新・既設問わず)
試験データ
①基本性能
JSCE-K571「表面含浸材の試験方法(案)」に準拠しバリアシランの基本性能について確認しました。試験の結果、全項目性能評価グレードAに該当することを確認しました。(試験機関:東洋大学理工学部福手研究室)
②速乾性に関する試験結果(塗布後の養生時間による性能変化)
塗布後の養生時間をパラメータとし、それぞれ吸水率試験(7日間)、塩分浸透深さ試験(NaCl10%、1年間浸漬)を実施した結果、塗布直後より早期の吸水抑止効果および遮塩性能を確認しました。(試験機関:東洋大学理工学部福手研究室)
③遮塩性能
温度23±2℃・10±0.3%の塩化ナトリウム水溶液に1年間浸漬後に、JSCE-G574「EPMA法によるコンクリート中の元素の面分析方法(案)」に準拠し、Cl濃度分布測定を実施しました。その結果、未処理と比較し、バリアシラン処理により表面付近で塩化物イオンの浸透を大幅に抑制していることを確認しました。(試験機関:株式会社中研コンサルタント)